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看護部教育体制

看護部教育体制

教育理念

患者様の権利や尊厳の保障の努力を惜しまず、専門職としての誇りと責任を持って医療サービスの提供に努めます。

教育目標

豊かな人間性と専門知識・技術を持ち、現場の経験の積み重ねを基に、主体的な看護ができる看護師を育成する。

現任教育プログラムの特徴・紹介

現任教育は平成29年4月よりこれまでの経年別教育から全職員を対象としたACTyナースVer.2を導入し、新たな教育体制として開始しました。これまでの経年別教育では看護実践能力についてチェック表を用いて評価し、役割別研修として看護師の集合教育を計画し、固定チームナーシングの特徴を活かしたOJTの運用を行っていました。しかし、ACTyナースVer.2導入後は全看護職員を対象とするため、現行の問題を解決するために、これまでの看護実践能力を基に、当院の特徴を踏まえた施設の理念から看護師像を想定し、看護師の能力に応じた看護実践に関する到達目標や基準を設定し、集合教育を企画運営しています。
新人教育体制では特徴として新人看護師が慌てず看護師人生の第一歩をスタートできるようにサポートしたいと考えています。まず、当院では新人の3ヶ月ルールがあり実践されています。3ヶ月ルールとは下記に示すように新しい環境に慣れるための心と体を整える大切な期間であると考えています。

新人看護職員の3ヶ月ルール

  1. 4月から6月までの3ヶ月間、新人看護師は就業時間に仕事を終え帰宅する。
  2. 4月から6月までの3ヶ月間、職場からの課題や宿題は出さない。
  3. 3ヶ月間は患者ケアを先輩看護師と行い、看護する喜びを体験し、看護職として働く実感を持つ。

新人のリフレクション・シート
新人のリフレクション・シート

新人看護師のサポート体制はプリセプター看護師、サポーター看護師、実地指導者をはじめとした先輩看護師で構成された固定チームのメンバーが関わります。特に実地指導者は看護実践における技術的指導に限らず、管理的・教育的に関わる重要な役割を担っています。現場では新人看護師の教育計画が実施され、毎日の経験した看護技術に対して日々の振り返りを行い、1週間、1ヶ月毎に経験を積み重ねるリフレクション・シートを活用しています。このシートは日々の経験→リフレクション→教訓→新しい状況・課題への適用を目的としており、新人と実地指導者が日々の業務の中で経験から学ぶ力を意識しながら経験を重ねるためのツールとして使用します。

また、難病をはじめとした疾患に関連した基礎知識として入職後、早い段階で集合教育に取り入れています。そして看護実践能力修得段階に応じた新人看護師の看護実践能力到達度チェック表(一般・難病病棟用)を用いて評価しています。看護技術については、一般と難病病棟では看護実践能力の到達度に差があることが課題と考え、今年度より3ヶ月、6ヶ月の看護技術フォローアップ研修を行なっています。6ヵ月目のフォローアップ研修では輸血・逝去時の看護を研修に取り入れることで、最終評価の看護実践能力到達度チェック表(一般・難病病棟用)に対応しています。

これまで基礎教育で学んだ看護の知識を基に日常の看護業務の中でチームとして共通の経験を積み重ねることが重要であり、看護実践の場は新人の指導の場と考えています。日常業務の中で、共通の看護実践(経験)を積み重ねることで、看護師一人ひとりの成長に繋がるようにチームで取り組んでいます。新人看護師の皆さんが元気で、日々の看護実践を通して学び、看護師として成長できる環境作りを行いたいと思います。

レベルIでは看護実践に必要な基本的能力を習得することと、専門的知識(人工呼吸器、改良型ナースコール等)習得するための集合教育が計画されています。その上で安全を第一に考えたマニュアルに基づいた行動と患者様、ご家族の方と適切な援助的コミュニケーションを積極的に図ることで信頼関係の構築に努めます。

レベルIIでは『現場に活かせる感染対策』『医療安全に関する事例分析』等の研修をはじめ、『リーダーシップ研修』『リフレクション』等の研修が計画されています。また、レベルⅡではレベルⅠでケーススタディとしてまとめた看護実践の内容を新たな視点で研究的に取り組みその結果を発表する機会を設けています。

レベルIIIの年齢別の構成は20~29歳が37.2%と一番多く、30~39歳と合わせると全体の6割を占めています。これは女性の就業の特徴でもある結婚・出産・育児等のライフ・イベントを受ける年齢層が多く、これら雇用形態の特徴をふまえてe―ラーニングを活用した計画を実施しています。今後もe―ラーニングについては事前学習と学習成果のための研修後のフォロー体制に活用したいと考えます。

レベルIVでは同じ内容の研修を前期と後期に分けて実施することで、参加率の工夫を行っています。『チーム力を高めるカンファレンスの運営』の集合教育で得た知識は現場の問題解決のための行動変容に繋ぐことが出来ており、その後、『カンファレンスの発表』で看護実践報告、看護を語れる場を設定し、成果として表れています。

レベルVでは管理的視点を持って教育的な役割モデルとして実践できる看護師の教育プログラムを計画しています。経営的視点・労務管理などの集合教育、e―ラーニングの管理的教育プログラムを取り入れています。そして実践レベルで看護の質向上に向けた業務改善・看護研究など倫理的視点で取り組みが求められます。

今後も高齢者、神経筋難病患者の長期療養を支えるためには、看護を中心としたケア主体のサービス提供を行う必要があります。特にALS患者の生の拡充(QOLの向上)として人工呼吸器装着を選択された意思決定を支え、最後まで尊厳を持って人生を全うできるように看護を実践する必要があり、現場においては、看護師は専門的知識と技術を活用し、患者のニーズに対応することが求められます。更に、対象となる人を尊重する高い倫理的態度を身に付けることが重要と考えます。これらの課題に取り組むために看護師個々の能力段階を確認しながら、キャリア支援できる体制づくりと、看護の質向上に主体的に取り組める看護師の育成に努めることが課題と考えます。

平成30年度看護部集合教育

療養介助員・看護助手研修
「夜勤業務心構え」 研修に参加して

5病棟 療養介助員 苅田和樹

 

療養介助員として、病院での夜勤勤務は今までに経験が無く、難病の患者様の夜勤はどのような事に気をつけて行動すれば良いのか、3交代勤務での体調管理など、不安な部分が多くありました。
夜勤業務前に、「夜勤業務の心構え」研修に参加させて頂く事で、自分自身の心構えや体調管理について、患者様への対応方法、夜勤帯の少人数での看護師、療養介助員とのチームワークの大切さ等を学び、再確認することができました。そして不安に思っていた部分を少し解消する事が出来ました。グループワークでは、同じ病棟の先輩療養介助員の方や他の病棟の療養介助員の方々と交流することもできました。そして、なかなか聞くことの出来ない仕事に対する意識や考え方、現状の話等の意見交換をして、お互いの想いを共有し、共感することも出来ました。この研修で学んだ事を活かして夜勤業務を安全に行っていきたいと思います。

私達は渋田先生からランチョンセミナーで神経筋難病について学んでま~す

神経内科医師 渋田佳子先生

難病病棟の看護は適切な吸引による肺炎予防、体位変換やマットの使用による褥瘡予防など、人工呼吸器を装着した患者に対する技術面では一流です。特に、ALSに関しては、他の施設と比べると経験数もずば抜けて多いと思います。ただ、経験の多い疾患でも、進行期の患者が大部分であるため、その原因や治療法などについての知識が十分でない点もあると思います。また、今起こっている状況を分析する力、判断する力については、まだまだ伸び代があると感じています。当院にはたくさんのマニュアルがあり、赴任した当初はその数の多さに驚きました。ありとあらゆる手順がマニュアル化されている分、考える余地が少なくなってしまうのかもしれません。臨床の現場では患者の病状は一人ひとり違っていて想定外のことも多く、その都度マニュアルの例外項目を追加するのは現実的ではないと思います。
この勉強会がマニュアルに載っていない状況について『考える力』の一助になればとても光栄です。